WHAT TO KNOW
子ども・若者たちの現状
児童養護のもとで生活する子ども・若者たち
私たちの住むこの熊本でも、常に700名を超える子どもたちが児童福祉施設や里親の下で生活しています 。熊本市児童相談所によると、2000年から2016年までの児童福祉施設入所者数は年平均76名。私たちの日常の裏では、熊本市内だけでも沢山の子どもたちが施設に保護されているのです。
様々な家庭環境
児童養護施設に入所する子どもたちの入所理由のトップは「親からの虐待・ネグレクト」や「遺児」といわれており、ニュースや新聞でも社会問題として頻繁に取り上げられるようになりました。虐待やネグレクトをする親への批判や、親子間での負の連鎖についてのセオリーが、常識であるかのように飛び交うようにもなりました。
しかし実際には、社会的養護のもとで生活する子ども・若者たちの事情は様々で、とても複雑です。虐待・ネグレクトが理由のケースが多いのは事実ですが、そのほかにも保護者の精神疾患や、疾病での入院が理由となるケースもあれば、経済的な理由で親と生活できないケースもあります。一人ひとりが抱える事情はひとつひとつ違うのです。
「社会的養護」や「虐待・ネグレクト」といった言葉にとらわれずに、子ども・若者たち一人ひとり、保護者の方々と向き合うとき、そこにはひとつの家族だけでは解決できない様々な課題があることも少なくありません。この課題を家族や誰か一人の問題で片付けるのではなく、社会で支えていくことが大切だと私たちは考えています。
親から当たり前の支援を
受けられない子がいる
「死ねばいいのに」と言われて
育ってきた子がいる
未来が選べない子がいる
それはその子たちのせいですか?